コンテンツへスキップ

さわのや 本部本店:トロトロに煮込まれた軟骨とカツオと豚の醤油味出汁で楽しませてくれる沖縄そば

概要:
人気店きしもと食堂から数十メートルの場所にありながら、まだ若いお店なのに、地元のおばぁが集まるのには秘密がある。昔ながらの木灰を使った自家製麺と醤油味の出汁の組み合わせが沖縄そばに新しい風を吹き込んでいます。

 「沖縄そばの町もとぶ」の中心街と言えば、かつてはカツオ漁で栄え、現在では水納島航路の発着点として観光シーズンには多くの方が利用する港のある渡久地地区です。
 渡久地地区を起点に始まる「沖縄そば街道」と呼ばれる県道84号などの幹線道路から、一本路地に入ると、車がやっとすれ違えるような細い道が縦横に走り、車を乗り入れるのを躊躇してしまいますが、アパートやコンクリート造りの家の合間に、沖縄らしい瓦屋根の古民家が点在し、夕方や夏休みになると子どもたちが道や空き地で遊ぶ声がこだまする、飾らないありのままの「沖縄らしさ」を垣間見ることができる場所でもあります。
 観光で来られる方には、昭和の香り漂う本部町営市場や、そのすぐ近くにある新垣ぜんざい、県内随一の沖縄そばの老舗「きしもと食堂」などの固有名詞の方が、馴染みがあるかもしれません。
 本部町営市場から「きしもと食堂」の行列を横目に、そんな路地を数十メートル進むと見えてくるのが「さわのや本部本店」。
 こちらのお店は、がじゅまるの木灰(もっかい)を使った自家製平太麺と、トロトロに煮込まれた軟骨ソーキ肉のコンビネーションで、名護で人気を博している「さわのや名護店」の二代目が、故郷に錦を飾りたい、という気持ちで2009年にオープンしたお店です。
 実質二号店なのに「本店」と名前を付けるところからも、「沖縄そばの町もとぶ」に対する熱い気持ちが伝わってくるような気がします。
 沖縄そばのラインナップは、看板メニューの「軟骨そば」に加えて、ホロホロに煮込まれた三枚肉が載る「三枚肉そば」、骨から身がスルリと取れるソーキ肉 が載る「ソーキそば」、歯ごたえしっかりの赤肉と卵焼きがのる昔ながらの「沖縄そば」、お肉全部載せの「さわのやそば」、さらにはどのそばも、ヨモギのしぼり汁で製麺したよもぎ麺とヨモギのトッピングを追加で選ぶことができます。
 今回は、「軟骨そば」をいただきました。
 毎日、名護店で製麺される木灰麺は、人の手で切っているため太さはまちまちで、すするときに麺が躍るわずかな縮れと、モチモチとした食感が特徴です。
 木灰を使う理由は、伝統的な製法を守りたい、という思いと、かん水で打つ麺よりもミネラルが豊富で、食べられる方の健康に配慮し、一度食べたら身体が欲するような麺を提供したいから、と若店主が熱く語ってくれました。
 スープはコクのあるカツオと豚のダシに、しっかりとした醤油味、麺の上に載る軟骨ソーキは口の中でとろける甘めの醤油味、と存在感の強い麺、スープ、お肉 がぶつかり合うことなく調和しているところが、食べ終わった後の満足感に繋がります。
 伝統の製法を守ることと、新しいものを取り入れることで生まれたオリジナリティーの高さが、オープンから数年で、「すば(沖縄そば)食べようねぇ」と近所から歩いてきたおばぁたちのゆんたく場(安心してゆっくりおしゃべりできる場所)になったり、そばまかい(お茶碗やどんぶりなど)を家から持ってきてテイクアウトする主婦や、部活帰りの腹ペコ高校生など、もとぶんちゅが次々と訪れる場所になった一つの要因でないかと思います。
 そして、きっと県内外から訪れた方の舌とお腹も満足させてくれるお店の一つだと思います。
さわのや 本部本店:軟骨そば:沖縄そばの本場、やんばる本部町
 店舗名:  さわのや 本部本店 (さわのや もとぶほんてん)
 住所:   沖縄県国頭郡本部町渡久地15-7
 電話:   0980-47-3029
 営業時間  11:00~18:00
 定休日   木曜
 食べログ
 https://tabelog.com/okinawa/A4702/A470202/47006918/
 Retty
 https://retty.me/area/PRE47/ARE247/SUB24701/100000728712/